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蓼科山(Mount Tateshina)

キービジュアル
フィールド 蓼科山
ルート 大河原峠〜将軍平〜蓼科山
アクセス 長野県茅野市北佐久郡立科町 [MAP]
難易度 ★★★★
標高 2530m
往復時間 約7時間半
登山日 2002/9/10 |
蓼科山とは 八ヶ岳連峰に位置する火山。
円錐形の美しい山容から諏訪富士とも呼ばれる日本百名山のひとつ。
頂上部は大きな溶岩で覆われているため、樹林が育たず360度の展望がある。
また、頂上には蓼科神社の奥社があり、登山口にあたる七合目にその鳥居が立つ。
ここが良い! 2500mオーバーの標高のため、景色・空気が非常に綺麗。
何時間でも見ていられるほどの360度パノラマに圧倒される。
岩場あり・緑あり、山小屋あり、本格登山デビューに最適。
体験記 「登山でもしてみるか」と登山日前夜にざっくりと目的地を決め
登山の知識はおろか、まともな装備も整えないで登ったのがこの蓼科山である。
この登山がきっかけで、「友人と登山をする」という遊びに
火が付いたといっても過言ではない。
あるものは革靴、またあるものはスニーカー、
メーカーも不明、とどめに何リットルかもわからないテキトウなザックを背負い
その辺に落ちていた棒きれを拾い、ストック替わりに歩きはじめた。
テキトウな時間に登りはじめ、テキトウな道を歩いたため
今思えば、こんな弾丸登山でよく登頂し、無事に帰ってこれたものだと思う。
こんな遭難まっしぐらの出で立ちで遭難し、仮に白骨化で発見されていたとしても
まぁ無理もないと軽く片づけられてしまっていた事だろう。
間もなく山頂というあたり、頂上付近の山小屋でコーヒーを飲んだ。
しょってる人間もテキトウならザックの中身もまたテキトウで、
当時クッカーなんて気の利いたものは持っていなかった。
それ故に、この山小屋で飲んだ暖かいコーヒーはとてもおいしかった。
風がとても強い上、気温も低く、非常に寒かったのを覚えている。
山頂で長袖シャツ1枚などという、なめた格好でも
頂上で笑っていられたのは若さゆえだろう。
行きのプランニングもおろそかなパーティに、当然余裕のある下山などあるはずもなく、
日が暮れ始めて初めて、「無事に下山できるかわからない恐怖」に襲われる。
慌てて岩山を駆け下りて、息も絶え絶え駐車場へ着いた。
若気のノリでやってしまった事は仕方がないが、一歩間違えれば
簡単に遭難できるレベルの山だと知ったのは各々が家路についてからの話。
ノープランの登山ほど危険なものはない。
天候もしらず、道もしらず装備も不十分で「登山」などと口にするだけでも10年は早い。
しかしただ一つ覚えてる事、それはとても愉しかった事。
仲間がいたから辛い環境でも笑えて乗り越えられた事。
今大人になった我々が今度ここに来るときは、きっと各々がこの時の話をするに違いない。
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